がんばるためには、ごほうびが必要?
(小3・男子の保護者)
近頃、息子が「テストで100点とれたら100円ちょうだい。」と言います。「だめ。」と答えても、「みんなはもらってるもん!」「通知表の◎の数で、ゲームを買ってもらう子もいるよ。」などと言って、しきりにごほうびを要求してきます。やる気を出させるためにも、ごほうびは与えたほうがよいのでしょうか。
動機が「ごほうび」となっては本末転倒
通知表を渡す時期になると、「◎が何個以上あるとおもちゃを買ってもらえる」などという話を耳にします。努力が実ったことではなく、何かを買ってもらえることに喜んでいる姿を見ると、教員として複雑な心境になります。ごほうびには賛否両論ありますが、ごほうびのためではなく、自分の成長のためと思ってがんばってほしいものですね。まずは、お子さんが努力している姿を認め、「目標に向かってがんばっているね。」「上手に書けたね。あともう少しだよ。」などと声かけをしましょう。
また、よい結果が得られたときは、子どもと一緒に喜び、うまくいかなかったときは応援したり励ましたりしましょう。少しおおげさかもしれませんが、子どもを思う気持ちを素直に伝えることが大切です。
ときどきは、ささやかなごほうびを与えることがあってもよいと思います。「がんばったから、今日はおいしいものを食べに行こうか。」「集中して勉強したね。お菓子でも食べて少し休憩しようか。」などと言葉をかけ、金品のためにがんばるのではないということをはっきり伝えましょう。あくまでも欲しいものを手に入れることが努力の目的にならないようにしたいですね。